2012年 06月 20日
旅 |
出発。
5月31日午前2時。
宇都宮ICを目指し一人車を飛ばす。
高速でおよそ6時間。目的地は秋田県米代川。
そう、6月のサクラを求めての一人旅である。
出発前。「これも必要だなぁ…。あーダメダメ、これはあきらめよう…。いやぁ、やっぱり待てよ…」なーんてやってるもんだから、予定より3時間も遅い出発となってしまった(汗) 本当は事前に準備をしっかりすっかり終わらせて余裕綽々と現地入りするつもりだったのだが…。
久しぶりの一人旅に、どうも舞い上がっているようだ。
秋田へ。
東北道をひた走り、北上JCから秋田道へ。
建物や緑の色など微かな空気感の違いを感じる。
午前8時30分。
窓を開けると春の清々しい空気が飛び込んで来た。
木々は若葉色で染まり、水田では農家の人たちが手際よく田植えを行っている。季節は関東よりもひと月ほど遅れているだろうか。再びあの春の幸せな時間を過ごせると思うと自然と嬉しい気持ちでいっぱいになった。
さあ、いよいよ彼の地、米代川へ来たのだ!!
調査。
まずは市内の釣具店にて最近の水位の状況や地元漁師さん情報などを収集。
そして能代市河口付近から中流域の鷹ノ巣地区まで、およそ40kmの区間をカーナビと航空写真を照らし合せ、入川スポットと流れを探っていく。
まだ前日の午前中だというのに、すでに各有名ポイントでは場所取りがされていた。
そのスタイルも様々。仲間とのバーベキューを楽しむ人たち、車の中で待機する人、ポイントの前でじっと座っている人。それぞれが思い思いにその時が来るのを待っているようだった。
例え何百人もの釣り人が一日中ルアーを投げ倒しても、それを手にできる人間はほんの一握り。それでも夢を追い、日本中からこの日、この川に、人は集まる。
午後3時。
さて、そろそろ覚悟を決める時間だ。
今夜は僕も現場でソロキャンプの予定。
その前に明日までの食料を調達するためコンビニへ。
店内に入ると見覚えのある方が…。よく見てみるとトラウトガレージ(TG)代表の山本さんだった。あちらもすぐに気づいてくれた。山本さんとはちょうど一昨年の今頃、開成フォレストスプリングスにて開催された、TG主催フィッシングセミナーに講師として呼んでいただいたことをきっかけに、後に我らのホームリバー鬼怒川で、一緒に釣りを楽しんだ間柄である。
聞けば、連れの方々と今回は3人でここを訪れているとのこと。
僕が今回、米代川初チャレンジだと知ると、いくつかの情報やアドバイスをくださった。ありがとうございました。
解禁前夜。
そこは、大勢の人で賑わう二ツ井町の銀杏橋周辺より、ほんの少し上流のエリア。瀞に大岩が沈み、その上に瀬のある絶好のポイントだった。
メインストリームの当たるアウトサイドは、山を背負っており、足場が限られる。釣ることにこだわると範囲は狭いものの、ストライクゾーンをダイレクトに攻められる間違いの無い場所だ。ただし、一度入ってしまうと身動きができなくなるのも容易に想像ができた。
下見の際、まだ人も入っていなかったので、一度はそこに入ることを考えた。しかし、考えた結果、あえて対岸のインサイド側を選ぶことにした。
手っ取り早く勝負するならやはり前者なのだが、僕は基本、メインストリームでルアーをドリフトさせるスタイルが好みだ。ようするに足下直下にメインストリームがあったのではそれは難しい。いきなり横向きになって、“ど”アップ、か、“ど”ダウン、で釣るしかない。それからアウトサイドはとにかく良いポイントなので逆に釣れなかった時が怖い。未練が残り、腰が重くなることは避けたい。
そしてもう一つ重要なことがあった。それは、インサイド側には、ゆったりとした佇まいの魅力的な河原が広がっており、キャンプには最高のロケーションだった。これは大きい。
キャンプサイトを設営して、コーヒーを淹れ、一息つく。
とてもリラックスした心地良い時間だ。考えてみればソロキャンプも久々だった。
今日はここでゆっくりと寝ることにしよう。
いよいよ明日は解禁日。
次回へつづく。
by u_hidetsugu
| 2012-06-20 00:20